北海道に住みたいと言っているだけのブログ

IE の思い出

小学生だった当時、家に Windows95 OSR2 があって、プリインストールされていたのが確か IE 4.0 だった。ダイヤルアップだったからインターネットに接続するのもヒヤヒヤ。毎月接続上限の 3 時間を超過してしまって、親によく注意された覚えが。そんな苦労をしつつも、いざネットにつながったときのワクワク感、全能感は筆舌に尽くしがたいひとときで、それはまさに IE がもたらしてくれるものだった。

 

https://internet.watch.impress.co.jp/www/article/971001/ie4.htm より

昨今のブラウザには見られないのだが、昔のブラウザはウインドウの右上にたいていアイコンがあった。IE4 の場合は右上に IE マークがあって、ページの読み込み中はこのマークがアニメーションする。当時子供だった自分には、この動く「IE くん」がかわいくて仕方がなかった。あのロゴが、いつも自分に笑ってくれているように見えた。

だが恐れていた事態が起きてしまった。

 

https://forest.watch.impress.co.jp/article/1999/03/18/ie5.html より

IE5 になって右上の IE くんがリストラされてしまったのだ。代わりに Windows くんがその座を奪い取ってしまった。子供ながらにひどく落ち込んだことを覚えている。「IE くんがいなくなった!!!」と内心大騒ぎだったのだ。当時、IE5 はあらゆる PC 雑誌の付録 CD-ROM に収録されていて、紙面でも「いますぐインストール」と煽ったものだから、紛れもなく自分も IE5 の洗礼を受けてしまったのだ。

この頃から IE への興味が一気に失せて、Netscape Navigator 4.0 を入れたりしていたが、シェルに統合されていた IE と比べるとどうしても起動の遅さが気になったり、リンクをポイントしたときの「手」のポインタが気に入らなかったりで、結局 IE5 を使うしかなかった。

IE6 になると IE といえどもいよいよ重さが増してきた。代わりに Donut 系の IE ベースなタブブラウザを使うようになった。中でも「Donut P」はかなり愛用させてもらっていた。そうこうしているうちに IE7 がリリースされてこちらにもタブ機能が追加されたが、重さに磨きがかかったので本当に嫌いだった。

IE が重くなっていくのと同時に IE のセキュリティ的な問題も増大していったので、大学 1 年のときにいよいよ脱 IE をして Firefox に乗り換えた (皮肉なことにかつて馴染めなかった NetscapeMozilla である)。それからずっと (シェアは下がり続けるも) Firefox を使い続けている。

もはや IE への興味は一切ないのだが、それでも昔を思い返すといろいろお世話になった。もし「IE くん」が消えずに右上に居続けていたなら、今ごろもっと「お別れ」への感慨に浸れたかもしれない。IE さんあざっす。