北海道に住みたいと言っているだけのブログ

ポッポと私

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自分はデパートのフードコートで育ったと言っても過言ではない。料理の苦手な母親だったから、幼い頃はよくジャスコやヨーカドーに行ってフードコートで夕飯を食べるのがおなじみだった。もちろんその分エンゲル係数は高くなるから、当然毎日なんてわけではなかったけれど。いろいろな家族のスタイルがあると思うが、我が家のスタンダードはこれだったし、自分もこれっぽっちの不満も持っていなかった。

かつてヨーカドーに多く展開されていたファストフード店・ポッポもそんな思い出の店のひとつ。ポッポはどちらかというと婆ちゃんに連れて行ってもらうことが多かった。爺ちゃん婆ちゃんの家がヨーカドーのすぐそばという神立地だったから、家に遊びにいくとよくヨーカドーに行ったものだった。(溢れ出る郊外感。) コロコロコミックを買ってもらい、ポッポで読みながら名物のポテトを食べるという、なんともお行儀の悪い子供だった。それにしても鮮明に覚えているものだ。

そんなポッポだが、近年は大量閉店が続いている。

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残存している近所のポッポを調べてみると、運良く押上から 3 駅、葛飾四ツ木のヨーカドーにポッポがあるという。行ってみると確かに、B1F に彼はいた。昔から変わらない「ポッポ」のフォント、たこ焼きの味。素晴らしい体験だった。安かったので、たこ焼きのほかにも味噌ラーメン、半月焼き、ポテトといろいろ頼んでしまった。レジのおばちゃん、困惑させてすまなかった。

たこ焼き、ラーメン、半月焼きはさすがのクオリティ。ただポテトはこんなテイストだったっけ? 思い出補正で昔のほうが美味しく感じたかもしれない。昔バイトしてた食堂の業務用シューストリングポテトと同じように思えた。ただコスパは相変わらず抜群だ。

あと、ヨーカドー四つ木店自体も趣深かった。ここは本当に東京都かと見間違うくらいの地方感。ポッポがあるのはもちろん、ドメスティックな本屋と CD ショップ、バカでかい 100 均、高齢者向けの謎の習いごと教室。そして全体的にマイルドヤンキーな客層 (すまん)。まさに地方で生まれ育った身としては本当に落ち着く空間なのであった。ポッポ、そしてイトーヨーカドー四つ木店、永遠に。