北海道に住みたいと言っているだけのブログ

テレキャスターを改造したった

Fender Telecaster

いつ見ても素晴らしいフォルムの愛機、TL-71 に手を加えることにした。

改造としてはメジャーな「ピックアップ交換」。ピックアップはいわば弦の振動を電気信号に変換するマイクのようなもので、音色に大きく影響する部分。

 

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チョイスしたのは 51年の Nocaster タイプ。このご時世でもネット上に情報があまりなかったので余計わくわく。まあ一般的には Texas Special かセイモアダンカンになるか。

ギターにもともと付いていたのは TL-SINGLE (Japan) というこれまた謎なピックアップ。恐らく廉価ギターによく付いていたものじゃないかと思われる。だからピックアップ交換による音質の向上がそれなりに期待できるというわけである。

ちなみにテレキャスターはピックアップが2個必要となる。フロント側とリア側にそれぞれ装着する。なぜなら、弦がゆるいところ=ネック側と、弦をピンと張ったところ=ブリッジ側とでは出音が異なるから、それらをスイッチで切り替えることによって表現の幅が広がるからである。

一般的にフロントの音は「ポロン」「モコッ」としており、一方でリア側は「パキーン」「ジャキーン」とした音となる。そしてこれらのいいとこ取りをしたミックスポジションというものもあって、ことばには言い表せないような絶妙なトーンに魅力を感じるファンが多い。自分もその一人でいつもミックスばかり使っている。

 

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配線図。わからん

 

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早速ギターをばらしていきますよ。

ついでに研磨剤で金属パーツやフレットを磨いたら驚くほどピカピカになった。

 

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スイッチ部分。なんか設計図と違うんだが…

あとで知ったんだけど、どうやらこのスイッチ、プラスチック製のいわゆる安物のようだった。残念。

 

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さあ、ここで中学の頃は絶望的にはんだ付けが下手くそだった私の登場だ。とはいってもやることは「現在のピックアップを取り外して新しいピックアップをはんだ付けする」だけ。テコ入れする所は4箇所のみ。こりゃ誰でもできるはず。

しかし天は我を見放したのである。言い換えると「失敗」の2文字に行き着くわけだが。

症状はこんな感じ: 音は出る。フロントピックアップとリアピックアップでそれぞれ違う音が出ている。ここまでは期待通り。でも、ミックスポジションにおける出音がなにやらおかしい。リアと全く同じ音が出てしまう。

配線ミスったか? と思って何度もはんだ付けをやり直してみるが、それでも症状は直らない。次第にはんだの煙を吸いすぎて気持ち悪くなってきたので断念。

仕方ないのでリペアショップに持っていったら「はんだ付け、ゆっくりやりませんでしたか?」との問いかけ。確かに、不器用さに対しては悲しいくらい自覚していたので、そりゃもうミスしないようにゆーーっくりやりましたとも。

ダンナさん曰く「はんだごての熱でスイッチがやられてしまった」とのこと。あ、あのプラスチックか…。「こりゃスイッチごと交換ですね」と痛い判決。さらに「ネックかなり逆反りしてますね」「オクターブチューニング合ってませんよ」あ~あ~聞こえない。加算され続ける電卓上の数字。諭吉が飛んでった。まあ、弾きやすくなるならこのくらい痛くも痒くもない(強がり)

 

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ダンナさんの計らいもあって、1週間の入院予定だったものがわずか3日ほどで退院。早速先日スタジオで音を出してみたけど…こりゃいい音!! キンキンしすぎず、かといって渋すぎず、弾き方次第でどちらのキャラクターも出せるような万能性。もちろんテレキャスター特有のジャキジャキ音は健在。

フロントピックアップの音がいいですね。これまで装着していた TL-SINGLE だとただのポコポコサウンドだったのが、ヌケと力強さが加わってとても使える音になった。フロントでトーンを絞るとソロがめちゃくちゃかっこよく弾けそう。弾けないけど。

スイッチもプラスチックの安物でなくちゃんとした金属製のものに替えてもらった。色々調整もしてもらって、なんだかなおさらギターに愛着が湧いたなあ。ま、まあなんたって諭吉さん払ったからね。