池と沼は同じだった

いつか札幌に移住したい26歳です。

カメラと技術と時々音楽

狂った感覚

pigeon's view

 

一ヶ月くらい前か、高校時代の友人から久しぶりに連絡が来て。

当時はそんなに仲良くない間柄だったけど、密かに嬉しかった。なぜなら、地元の友人関係はほぼ壊滅状態だったから。自発的に連絡を取らないと、どんどん疎遠になってしまう。そんな中、「久しぶりー元気だった?」というありきたりなフレーズを自分も言えたことに、ある種安心したものだった。

ただ、少し驚いたのは「元気だった?」のあと、近況などのメールを数回往復しただけですぐ「近々会えない?」という流れになったことだった。この時点でもう違和感みたいなものは感じていた。そもそも仲が良かったのならまだ分かるが、残念ながらそこまで仲良しではなかったので、そこまでして私に興味があるのか?もしやあっちの人なのか?とか、とりあえず不信感みたいなものは拭えなかった。結局、最後まで拭えないままだったのだが。

まあでも、高校の頃はそんなに悪そうなやつでもなかったし、人脈は大切にしなきゃと(今ごろ)思ったので誘いを受けることにした。

 

で、今日会ってきた。

待ち合わせ場所につくと相手がある程度店を決めていたのことで、喫茶店ぽいところに入る。同級生とはいえども彼のほうが社会人経験が長いので、上座(ソファー席)に案内。新人とはいえども、これくらいはできないとね。

地元の話とか、お互いの仕事の話とか、色々しようと思っていた。なんたって10年ぶりくらいだから。

でも実際の会話はひどいもので、ひたすら相手の自慢話ばかりだった。「すごくいい会社に入れてさ」「給料もかなり多い」「けど仕事は全然辛くない」「彼女もできた」

あれ、こいつこんなやつだったっけ?と思う間にも彼の成功体験は止まらない。やめろ、やめてくれ。連絡を取りはじめたときのあの「違和感」を助長するようなことは、しないでおくれ。

こちらの気持ちなどつゆ知らず、今度は私の仕事のことを聞き出しては「残業あるの?俺の会社はほとんどないよ」とか「IT業界はブラックだ」等、「いい会社に入ってる俺すごい」と思わせるような発言が目立った。残念ながら、私は今働いている会社が好きだから1%もなびくことはなかったけど…

 

とりあえず、自慢話が不愉快だったのでそろそろ帰るか、と思っていたその時。「こうしていい会社に入れたのは、運が良かったからだと思うんだよ」と、唐突に運がどうとか言い出した。『いや、運とかじゃなくて普通に個々の能力だろ』と言っても「いや、運だ」と聞かない。『はぁ…』と言葉を失ったところで、ついに出た。「◯◯(宗教ワード)のおかげで運が良くなれたんだよな」とのお言葉。

もうね、ショックを通り越して悲しかった。当時仲良くはなかったとはいえ、席は近かったのでよく一緒にお昼をとったりしたし、何度も書くけど悪いやつではないだろうと思っていた。でも、彼は人脈を利用して勧誘に手を染めてしまう、そんな人間に成り下がってしまった。(そして何より「運」についての話題転換が下手すぎる)

そんなことを考えている間も宗教の偉大さを身振り手振りで必死に教えてくれたけど、正直それどころじゃなかった。お前が俺を悲しませているのに、やれ幸せになろうだとか、運を高めようとか、知ったこっちゃない。早々にお金だけ置いて喫茶店を出た。

ここで今思うと、良かったという点が2つ。

  1. 自分が下座に座っていたこと。もし逆だったら、その場から立ち去りづらかったはず。
  2. マンツーマンだったこと。この手の勧誘は仲間を呼んで囲い込み、無理やり入信させることが多いので。

あとをつけられたり、駅改札に先回りされているかもしれないとも思ったので、タクシーで安全に帰宅。時間もお金も縁もなくなり、ただただ最低の夜、だった。これが世の中ってやつなんだなと、また一つ賢くなった。